文字サイズ
全て選択
全て解除
ニューサポート高校「国語」vol.40(2023年秋号)より。明日は雨が止んだねえ。傘の下、私の胸元に抱かれて、親子をまるごと包むポンチョのなかから前を見ていた娘がそう言った。ひとりで歩くより高くにある娘の視界にはいま、雨に濡れた近所の路地の景色と、すぐに消える線みたいな雨粒が見えている。
小説家 滝口悠生
B5判たて,2ページ
PDF
pdf/593.9KB
非会員の方は公開から一年を超えた資料は閲覧出来ません。会員登録をすると、全期間の資料を閲覧できます。