2021~2024(令和3~6)年度用教科書「新しい数学」に準拠。(math con nect「特集記事」)ICT教育と聞くと、どうしても「デジタルvs アナログ」を考える先生方が多いのが現状ではないでしょうか。ICT教育は今までと大きく変わった授業をするわけではありません。あくまでも現在行っている授業を基に、ICTを活用することで子どもたちの興味関心を高めたり、授業時間の短縮につなげたり、視覚的や動的に表現したりなどのちょっとした工夫を考えればよいのです。つまり、「アナログ+デジタル=ICT教育」と考えた授業づくりが必要になります。デジタル教科書をどの場面で活用しようかと授業を組み立てるのではなく、現在の授業で「この場面でデジタル教科書を使えば、時間が短縮され、子供たちの思考の時間が増えるのではないか」などの視点で授業を組み立てるのです。今の授業+α(ICTの活用)を心がけて授業づくりを行えば負担も少なく、さらに効果的な活用につながります。今回はこの+αを視点として、指導者用デジタル教科書、学習者用デジタル教科書と2つに分けて実践事例を紹介いたします。
北海道教育大学附属函館中学校 数学科 有金大輔