ニューサポート高校「国語」vol.39(2023年春号)特集:令和6年度 新・教科書「国語表現」エッセイ、より。令和6年度「国語表現」教科書では、冒頭単元「表現とは何か」に、筆者の文章「『対話』してますか?」を掲載した。筆者はこの文章で、日本語が形成されてきた歴史的経緯を振り返りつつ、そこには価値観の似た仲間内での会話に重きを置いた「分かり合う文化」があると述べている。他方、ヨーロッパの社会では、自分のことをあまりよく知らない他者と対話する「説明し合う文化」が育ってきたという。こうした対比を通して、これからの時代に求められる対話の重要性を伝えている。
劇作家・演出家・芸術文化観光専門職大学学長 平田オリザ