「技家Navi 第9号 特集:デジタル活用」(2022年夏号)より。江戸時代の初期、小倉織は高級で貴重な綿織物として幕府へ献上されていました。徳川家康が陣羽織や鷹狩の袴として愛用したとの記録もあり、名古屋市にある「徳川美術館」には江戸時代中期の狂言装束としての「縞小倉羽織」が保管されています。しだいに綿織物が汎用品として使われるようになると、幕末には「小倉袴」が袴の代名詞となりました。丈夫で着心地が良く、武士の激しい動きにも耐え得る織物として、全国で使われるようになったのです。
株式会社小倉縞縞 代表取締役社長 渡部英子
同 広報 堀内織織恵