「技家Navi 第9号 特集:デジタル活用」(2022年夏号)より。GIGA スクール構想の実現に伴って 1 人 1 台端末や高速通信ネットワークの整備などが各自治体で推し進められた。タブレット端末などを活用し、どのように学習を深めていくかについて各校で議論されていると思う。一方で、深い学びを実現するためには明確な目標(ねらい)の設定が重要である。タブレット端末などの活用は、生徒が目標(ねらい)をより効果的・効率的に達成するためであることを忘れてはならない。特に「生活の課題と実践」のように、高次な思考力が求められる問題解決的な学習における目標を教師が明確にイメージできることが出発点であると考える。問題解決の各プロセスと学習目標との関連を 表1 に整理した。どんな思考を促すかを教師自身が明確に設定できて初めて、どのように ICT 機器を活用するかの授業の活動方針が決まってくるのではないだろうか。
三重大学教育学部 村田晋太朗