金属は日常の生活のあらゆるところで使われ,現在の生活では,無視できないものである。しかし,金属がどのような物質で,どのように利用されているかは,知らないでいることが多い。現行の中学校の教科書では,金属の学習を「身のまわりの物質とその性質」という単元の中で取り扱っているが,内容的に非常にもの足らないものになっている。金属について小学校では,「磁石につく,つかない」「電気を通す,通さない」の学習で,個々の物体(缶,ハサミ,クギ)で,金属そのものの学習としては不十分である。また,金属は磁性があるといった誤った認識の生徒も多い。また,世の中には100円玉,500円玉やステンレスなどの日常使われている金属には合金も多いが,全然取り扱っていなく,生徒にその認識が身に付いていない。そこで,次のような実験,観察を通して金属の性質の理解を深めさせた。
岡山県井原市立高屋中学校 釆女詠一