[本文より] 理科の学習を展開していく上で,生徒の実態を見ると,オームの法則に関する計算問題はできるのに,簡単な回路を作らせてみるとできないといったちぐはぐな場面が見られたり,観察・実験の器具の操作に自信がないといった面が見られます。技能の個人差が大きく,それが理科学習に意欲的に取り組むことを妨げている要因の一部をなしていると考えられます。生徒が主体的に学び取ろうとする意欲・態度の育成,そして観察・実験を通して自然を調べる能力・態度を育てるためには,基本的な操作技能の習得が不可欠であると考え,また,生徒の「ペーパーテストで評価できない学力」や「実験に対する関心・意欲」を高め,理科教育における「新しい学力観」を育成する上でも重要な評価方法となると考え,パフォーマンステストの導入,活用に取り組んでみました。
山形県南陽市立吉野中学校 西塚謙一