この原稿を書いているのは4月25日の土曜日である。例年であれば,新学期に特有のあの喧騒が落ち着きを取り戻した頃だろう。しかし今年は何もかもが違った。4月1日から学類長として教育現場をまとめる立場になってしまい,そこに新型コロナの問題が重なり,1日も休めない日が続く。心理的には一刻たりとも,と言っても大袈裟ではない。そして月曜日から筑波大学でもオンライン講義がスタートする。今日はひさしぶりに大学のことから離れて,この原稿を書いたり,近所の松見公園まで散歩したり,『相分離生物学』の続編の原稿を書いたりする予定である。最近の様子を記録しておきたいと思う。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎