教室の窓「小学校・中学校 教育情報」Vol.60 2020年1月発行より。新しい学習指導要領では,カリキュラムマネジメントの一つの側面として「教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科横断的な視点で組み立てていくこと」が謳われている。これまでの多くの実践では,現代的な諸課題の総合性や領域横断性に対応した教育内容における教科横断を実現するものであった。しかしこれから新たに重視されるのは,生徒の学習の基板となる資質・能力を「各教科の特性を生かして」育成するという視点に立ちながら,教科横断をデザインしていく必要がある。それはどのようなことなのか,解説される。
東京大学大学院教授 藤江康彦