(教室の窓)社会版・機関誌 社会科・地図 NEWSLETTER 第8号[2019年10月]より。地図帳による学習活動の主たる内容は,とりもなおさず,その地図に掲載されている様々な情報を読み取ることにほかなりません。そして,このような活動こそ,特別な支援の必要な児童生徒にとっては最も不得手としていることといえます。このことは,それらの児童生徒にとっては,非常に多くの情報の中から必要な情報を取り出すこと,取り出した情報を元に適切に解釈することに困難があることを示しています。しかも,多くの場合,それらの情報は紙面の制約上等から,比較的小さな文字や記号で示されていることから,それらのことを一層困難にしています。
帝京平成大学教授 田中 良広