―小学校英語と特別支援教育(2)―学習のための「見る力」

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指導資料  小 英語

公開日:2018年2月27日

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先生のクラスに「がんばっても文字が上手に書けない」児童はいませんか。6年生のCさんは,とても真面目な児童です。どの教科もしっかり宿題もしてくるし,生活態度も落ち着いています。ですが,漢字を覚えることが極端に苦手で,数字もよく間違えますし,全体的に,不器用です。アルファベットも大文字はなんとか書けるようになりましたが,それでもガタガタしていたり,小文字はパーツがバラバラになったり,ひっくり返ったりしています。ですが,歌を歌ったり,英語のフレーズを覚えたりするのは好きで,ペア活動なども楽しそうに取り組んでいます。このCさんのような児童は実はとてもたくさんいます。そして,アルファベットの文字がバラバラになる子どものほとんどが,国語でも類似の文字に関する難しさを抱えていることが多いようです。また,他教科でも数字の読み間違い,図形が正しく書けない,縦笛の扱いがぎこちない,コンパスなどの操作がうまくできないなどの「不器用さ」も併せ持っているかもしれません。その背後には,「見る力の弱さ」が隠れていることがあります。

神戸山手短期大学准教授 村上加代子

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