外国語活動の学習で大切にしていることは,児童の主体的な姿勢をどう生むかということです。何のためにこの英語表現に慣れ親しんでいるのか,この単元では,英語でどのようなことができるようになるのか,どのようなゴールに向かって学習を進めているのか,それらを児童がしっかりと意識しながら,学習に取り組むことができるように実践を重ねています。そのために,単元の最初には「この単元の最後にはこんなことをするよ」ということを,教師のデモンストレーションや動画を交えてはっきりと伝えるようにしています。そうして,「楽しそう」「やってみたい」という思いを膨らませることで,先の見通しをもっている児童は,英語表現に慣れ親しむ際にも主体的に学習に取り組んでいきます。また,単元終末のコミュニケーション場面で伝え合う情報には,児童それぞれの個性を盛り込むようにしています。友達がどのようなことを考えているだろうかと,児童の「知りたい」「伝えたい」という思いは膨らみ,積極的なコミュニケーションが生まれます。また,それぞれの個性を盛り込むことで,コミュニケーションを図ることが他者理解へもつながり,よりよい学級作りの役割も担っていく,そんな授業実践を目指しています。
札幌市立幌西小学校教諭 阿部勇登