ニューサポート高校「国語」vol.29(2018年春号)より。ポイントを一言でいえば,「知らないことは,知っている人に聞けばいいじゃないか」ということだろう。「それじゃ,カンニングじゃない?」と叱られそうだけれど,「ひとりでできないもん」といいつつ,自らの〈弱さ〉を適度に開示し,お互いの〈弱さ〉を補いあいながら,その〈強み〉を引き出しあうような関わりも大切なのだ。〈頭のなか〉の知識を競いあうのもいいけれど,「どうしたら,まわりの人を味方につけながら,ちゃんと〈赤門〉までたどり着けるものなのか……」を学んでいくようなソーシャルなロボットの研究も必要に思うのである。
豊橋技術科学大学教授 岡田美智男