[代表者メッセージ]かけがえのない地球とともに
毛利衛(宇宙飛行士)
中学校理科-教室の窓(平成18年度教科書特集号)より
東京書籍2005年5月発行
[本文より]
いま私たちは地球を離れて宇宙から,地球全体を眺め把握できるようになりました。その地球上には,過去40億年ほど前に生まれた生命が多様化して今の生態系があります。地球の外側から全体をマクロ的に認識したと同時に,個々の生命体がすべての生命体へと普遍的に遺伝子レベルでつながっていることを生命の内側からミクロ的にも認識しました。私たちの住んでいる環境をマクロ,ミクロ同時の視点から理解させているのは最先端の科学技術です。この理解があって初めて将来どのように私たちが生きてゆけばよいのかわかります。これからの社会を担ってゆくすべての子どもたちに自然および人工環境を自分自身との関係として「気づかせ」その「つながり」を理解させることが今もっとも重要な「理科」教育の役割だと思います。
宇宙飛行士 毛利衛