教室の窓「小学校・中学校理科Vol.12」2008年1月作成
[本文より]
(1)ジグソー学習法による実験の分担─生徒に実験に対する責任感をもたせるため,各班で,ねらいは同じで方法の違う実験を一人一つずつ選択させた。
(2)個別実験の実施─同じ方法の実験を行う生徒で実験班をつくり,たがいに相談したり学び合ったりしながら個別実験を行った(写真1)。
(3)個別実験の報告─班員それぞれが分担して行った実験結果を持ち寄り,各班の中で「小報告会」を開いた。このとき報告を聞くだけでなく,必ず質問をするようにした。
(4)実験結果の発表用ボードへの貼りつけ,相談会─発表用のボードを実験数用意し,1枚につき1つの実験の結果を色別の付箋を使って貼らせた(青い付箋…自信がある結果,赤い付箋…曖昧な結果)。赤い付箋が貼られたら,個別実験を行った班員で「相談会」を開き課題を解決させた。解決できたらその結果を「青い付箋」に書き,「赤い付箋」の横に貼らせた(写真2)。
(5)発表準備─発表用ボードごとに集まり,同じ内容の個別実験を行った実験班で「合同発表会」の準備を行わせた。
(6)MD(Marketing Discussion)法による発表会─合同発表会は,発表ボードごとに「発表役」と「聞き役」に分け,「発表役」は他の実験班の生徒に説明を,「聞き役」は違う実験班へ発表を聞きに回るという形式で行わせた。2つの役は時間で区切って交代させ,全員が発表役と聞き役になるようにした(写真3)。
(7)考察─自分で行った実験結果のほかに,多数の結果発表を聞くことで,自分の結果に自信をもち,自らの言葉で考察できるようになった。
群馬県高崎市立矢中中学校教諭 依田哲夫