小学校・中学校理科-教室の窓Vol.8 2006年9月作成より。鉄と硫黄の化合の実験で生徒の具合が悪くなった事例が,全国で毎年1件は新聞などで報道されている。病院に運ぶほどではないが,生徒が気分を悪くしたり,加熱中の薬品が飛散・落下したりして危険性を感じた経験をもつ部員も少なくない。このような危険性があるからと恐れるあまり,観察・実験を省いて間接体験だけで済まそうとするのでは,理科学習の本質から離れてしまう。市教研理科部会では,「理科部員は,授業における生徒の安全確保のため,自らの資質・能力を向上させる必要がある」との共通理解の上に立ち,自主的な研修に取り組んだ。
島根県出雲市教育研究会理科部副部長・出雲市立大社中学校教諭 幸野昌文