学習指導要領改訂を踏まえた国語科の授業づくり(新学習指導要領に向けて)2017年11月発行より。「書写に関する事項」は,「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が「知識及び技能」に整理されたことに伴い,その中の「我が国の言語文化に関する事項」の一つに含まれることになった。現行の位置づけと比べると枠組みは下がった印象だが,言語(文字)文化としての書写の特質がより明確化したとみることができよう。したがって中学校書写も小学校と同様,高等学校芸術科書道とは性格を異にしている。すなわち,我が国の〝文字を書くこと〟の教育は,義務教育段階では造形性より言語性に重点を置いて,国語学力の一つとして意義づけているのである。
静岡大学名誉教授 解説:平形精逸
厚木市立睦合東中学校教諭 授業提案:浅井哲司