「第42回(2026年度)東書教育賞」の論文募集について


 現在、論文を募集中です(2026年10月20日必着)。募集要項・応募票は以下の通りです。

募集要項 (3,362KB)

応募票 PDF (229KB) WORD (29KB)



「第41回(2025年度)東書教育賞」の入賞論文のご紹介


以下のとおり入賞論文が決定いたしました。


小学校 部門



   

  最優秀賞  


   ※該当なし

   

  優秀賞  


 蓑部みのべ さやか 千葉県市川市立平田小学校

-特別支援教育-
持続可能な特別支援教育~子どもを信じて見守る支援~ (861KB)

本実践は、学校で激しい他害・パニック行動が頻発していたA児に対して、あえて積極的な介入を控える「引き算の支援」を中心とした関わりを通して、行動の大きな変容が見られた事例である。特別支援教育において、子どもに合わせて多様な手立てを講じることが重要とされているが、本実践では、視覚支援や構造化など、スタンダードな支援が通用しない子どもに対しても、アタッチメント理論の視点から受容的な関わりを行うことで、学校や教師が子どもにとって安心できる基盤となることを示した。これらの実践は、支援が特定の教師の力量に依存せず、学校全体・地域と共有しうる支援文化として根づく可能性を示唆している。
 教師が「支援をしなければ」「やるべきことをやらせねば」という固定観念から脱却し、「信じて待つ支援」の立場をとることが教師の負担を軽減し、持続可能な特別支援教育の鍵であることを伝えることをめざした実践である。



   奨励賞   


奨励賞論文概要紹介 以下2点(1,354KB)


 竹村たけむら 太希ひろき 高知県高知市立義務教育学校土佐山学舎

-算数科-
ICTで「個」の学びを「協働」の学びへ。深まる円の面積の学習


 宮本みやもと つよし 茨城県つくば市立島名小学校

-社会科-
自己調整し、協働で学びを深める「学びを生み出す授業デザイン」




中学校 部門



   

  最優秀賞  


永田祐己先生

 山本やまもと 寛之ひろゆき 滋賀県草津市教育委員会

-外国語科・総合的な学習の時間-
地域と世界をつなぐ探究学習(ESD)デザインの構築と実践研究 (1,587KB)

本研究は、滋賀県草津市立松原中学校におけるESD(持続可能な開発のための教育)の実践を「松原G-GRIT学習」と名付け、3年間の系統的学習の展開を基盤としている。
 外国語科の単元「Animals on the Red List」や琵琶湖を題材にした学習では、生徒は絶滅危惧種や地域資源の課題を自らの問題として捉え、提案・行動・発信する力を養った。また、国際湖沼環境委員会を通じてインドネシアの中学生(SMPN21)との交流を行い、異文化間での課題共有と相互学習を実施した。振り返りの結果、両国の生徒は環境保全の重要性を共有しつつ、習得した能力に差が見られ、松原中の生徒はコミュニケーション力、SMPN21の生徒は多面的・総合的思考力が高い傾向が示された。
 本研究は、地域資源と国際交流を組み合わせたESDの授業実践が生徒の主体的行動と地球市民としての意識の醸成に寄与する可能性を示唆している。

最優秀賞受賞に当たって



   

  優秀賞  


 佐伯さえき 康輔こうすけ 岐阜県本巣市立真正中学校

-特別活動-
目的意識を起点に、「生かす」視点から活動を創り出す生徒 (1,621KB)

受賞論文は、「子どもはみな有能な創り手である」という生徒観のもと、MSJ(マナーズ・スピリット・ジュニア※)に所属する生徒らと共に「活動の創造」に挑んだ実践である。まずは目的意識を起点とし、あるものを「生かす」という4つの視点から活動を創り出すことを試みた。また、創造過程において、他校の教師や卒業生といった「人生の先輩」をファシリテーターとして迎え、対話におけるフィードバックをきっかけに活動を創り出すことをねらった。
 生徒は起点と視点を手がかりに、新入生との対面式での歓迎コンサート、地域の方を招いての感謝の会や介護施設でのふれあい活動の創造といった、それぞれの個性を存分に生かした活動を展開し、創り出す喜びを体感できた。そして、教師や卒業生との対話での「価値づけ」や「新たな視点の提示」は、新たな活動を創り出す活力源となった。
※MSJは、「規範意識啓発推進委員会」として岐阜県内の中学校に置かれている組織。


 高野たかの 健人けんと 長野県飯綱町立飯綱中学校

-課外活動-
全員が主役!AI×協働で実現する探究学習 (1,257KB)

探究学習の初日に、全校生徒(226名)の半数以上が「何を調べたらいいか分からない」と訴えた。受賞者の勤務校での、「問いを立てられない生徒、個別支援が追いつかない教師、孤独に陥ってしまう探究活動」という壁から、挑戦が始まった。理想と現実の乖離に直面した受賞者が選んだ解決策は、AIと協働の力だった。対話型AIが生徒一人ひとりの問いづくりに伴走し、SNS型WEBアプリ「いいね!探究マップ」が学びを可視化・共有する仕組みを構築した。結果、4か月後には、以下のような驚くべき変化が起きた。
 「ダメ出ししてください」と他者評価を求める生徒、写真へのフィードバックで作品を改善し続ける生徒、学年を超えて知識を交換し合う生徒たちなど、大部分の生徒が自発的に投稿・交流する協働的学習コミュニティが誕生した。不安は半減し、期待感が大幅に上昇し、AI×協働で「全員が主役の探究学習」が実現した。


 盛岡もりおか 栄市えいいち 大阪府大阪市立心和中学校

-学校運営-
不登校課題に対する「学びの多様化学校」としての役割 (1,706KB)

不登校の課題は、全国の学校で最重要課題の一つとなっている。大阪市においては、特に中学校の不登校率が高く、令和5年度の調査では不登校率9.61%と10%に迫っている。そうした実態に対し、大阪市では令和6年4月に「学びの多様化学校」として大阪市立心和中学校を開校した。不登校を経験した生徒の新しい学びの場として、施設・設備、教育内容ともに様々な工夫をし、学校に登校するハードルを極力下げながら実践を進めている。
 論文では、心和中学校の概要、生徒の状況と様子、学校の果たす役割について記述している。受賞者は、他の公立学校における不登校対策において参考になることがたくさんあると考え、多くの小中学校の視察を受け入れている。「今後の教育活動にたくさんのヒントをもらった」という視察者の声を受け、全国からの視察の受け入れも「学びの多様化学校」として設立された心和中学校の使命であると考えながら実践に取り組んでいる。



   奨励賞   


奨励賞論文概要紹介 以下2点(1,330KB)


 窪田くぼた はるか 東京学芸大学附属国際中等教育学校

-理科-
コンテンツとプロセスの可視化による理科の単元展開


 志賀しが 優香ゆうか 宮城県石巻市立桃生中学校

-外国語科-
相手・目的意識のある言語活動で挑戦と成長を実感する英語学習



入選



小学校 部門



入選者一覧(191KB)


中学校 部門



入選者一覧(187KB)





東書教育賞審査委員紹介


■審査委員(2025年度)


赤堀先生

赤堀 侃司
東京工業大学名誉教授

市川先生

市川 伸一
東京大学名誉教授

鹿毛先生

鹿毛 雅治
慶應義塾大学教授

高山先生

高山 実佐
國學院大學教授

武内先生

武内 清
上智大学名誉教授

種村先生

種村 明頼
東京都教職員研修センター教授
元全国連合小学校長会会長

東原先生

東原 義訓
信州大学名誉教授

藤井先生

藤井 斉亮
東京学芸大学名誉教授

松岡先生

松岡 敬明
前十文字学園女子大学教授
元全日本中学校長会会長







 ●第41回「東書教育賞授賞式挨拶 東京書籍代表取締役社長 渡辺能理夫 (720KB)

 ●第41回「東書教育賞」審査委員の講評・所感 (1,574KB)

 ●あとがき(公益財団法人中央教育研究所所長) (149KB)





 「東書教育賞」設立主旨

 東書教育賞は1984年、東京書籍の創立75周年を記念して設けられました。教科書の発行という公的な事業を行っている会社の社会還元という見地から、ここまで東京書籍を育てていただいた教育界への感謝の気持ちを込めて設置されたものです。
 教育現場の地道な実践活動に光を当て、優れた指導法を広める橋渡しをお手伝いしようというものです。

 過去の入賞論文

 事務局

公益財団法人 中央教育研究所内「東書教育賞」審査事務局
〒114-0004東京都北区堀船2-17-1
TEL:03-5390-7488  FAX:03-5390-7489
URL:https://www.chu-ken.jp
このページのトップへ