第6回 東書フォトコンテスト 児童・生徒 奨励賞

児童・生徒 奨励賞

東書フォトコンテスト児童・生徒 奨励賞写真
  • とっくりばちの巣作り
  • 大阪府交野市立第四中学校 鶴岡里菜
  • 撮影年月日 2013年7月24日
  • 撮影場所 大阪府 交野市

応募者解説

家の網戸に蜂が巣を作ったので観察することにしました。 最初にそれをみつけたとき,私はそれをゴミだと思って弾き落してしまいました。 しかし,そのすぐ後に蜂が飛んできて私が弾いたところに泥を塗りつけていきました。 それで,蜂の巣だとわかり,おもしろそうだと思ったので,観察することにしました。 この写真の巣の土台部分は蜂が泥を運んできてすぐだったので,まだ乾いておらず,上半分が湿っていて濃い色をしています。





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2) 蜂が巣を作っている最中の写真です。 蜂に気づかれないように窓を少し開け,手を伸ばして撮影しました。 最終的に「徳利(とっくり)」の形を作ったのでとっくりばちだとわかりました。 調べてみると,とっくりばちには「キアシトックリバチ」と「ミカドトックリバチ」がいますが, この蜂の足は黒いので「ミカドトックリバリ」だと思われます。 この写真は観察を始めて30分後の3時頃のものです。





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3) だいぶお椀型になってきています。 椀の直径は1.5cmくらいで,3時半頃の写真です。





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4) 巣の入り口が狭まってきました。穴の右上部分に泥が多く塗られているので入口が正面ではなく, 左下の方へゆがんできています。この写真は4時20分頃のものです。





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5) 観察開始から約2時間15分後(4時45分のとき)の写真で,とっくりの「襟」が大きくなってきています。





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6) 「徳利(とっくり)」の完成です。 私が午後2時半頃に観察を開始してから2時間半ほどたっています。 この日,蜂が戻ってくることはありませんでした。(午後5時ごろ)





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7) 翌日12時頃の写真です。 とっくりばちの巣には,母バチによって卵が1つ産みつけられ,エサとなるいもむし (主に鱗翅目幼虫)が狩られてきて巣に入れられます。 この写真はそのエサとなるいもむしが巣から落ちかけているところです。 撮影のために,網戸を何度か動かしたので,その揺れが原因ではないかと思います。





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8) 前の写真から30分ほど後で撮った写真です。 狩りから戻った母バチが落ちかけているいもむしを巣の中に押込んでいるところです。





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9) 午後6時頃に撮った写真です。とっくりがエサでいっぱいになったので母バチがとっくりの口を塞いだのでしょう。 とっくりばちの巣はこうして完成します。





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10) 前の写真で完成したとっくりばちの巣の中のいもむしです。 巣が完成した後,巣をカッタ―ナイフで網戸から切り取り,巣を割って中身を取り出しました。 この写真はそのエサのいもむしで,計3種類8匹入っていました。 このエサのいもむしは母バチに狩られるときに,麻酔され,麻痺していますが, 竹串などでつつくとピクッと反応して動くので生きていることがわかります。





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11) エサのいもむしを識別するために,いもむしに,それぞれA〜Hの記号をふりました。 このうち A,B,D,E,F,Hの6匹が同じ種類(イチモジフユミナシャク)で,CとGがそれぞれ別の種類 (Cがフタナミトビヒメシャク,Gがオオスカシバ)だと思われます。





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12) 長さ2mmほどのとっくりばちの卵です。





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13) とっくりばちの卵が孵ったところです。 卵は固い殻ではなくうすい膜で覆われていたので,孵った卵は元の卵と変わらない色,形をしています。





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14) とっくりばちの幼虫がいもむしAにかみつこうとしているところです。





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15) いもむしAとその体液を吸って少し大きくなった幼虫。黄緑色のいもむしの体液を吸ったせいか,幼虫が黄緑色になっています。





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16) いもむしA(上)とE(右)を食べて幼虫がますます太ってきました。 いもむしAはとくに中身を食べられて皮がたるんでいるようです。





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17) とっくりばちの幼虫は6mmほどにもなりました。 26日に孵ったときは体調2mmだったので,2日間で3倍にも大きくなっています。





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18) 何度か動かしたり,竹串の先でつついてしまったのが悪かったのか,幼虫の元気がないようです。 体も前より縮んで小さくなっています。





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19) どんどん縮んで小さくなり,入れていたゼリーのカップの縁にはりついています。





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20) カップの縁にはりついたまま,とうとう黒ずんでしまいました。 どうやらとっくりばちの幼虫は死んでしまったようです。 今回はとっくちばちの幼虫を育てるのに失敗してしまったけれど, また,こんな機会に恵まれたら,どこが悪かったのかを確かめてみたいです。





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21) とっくりばちのエサのいもむし8匹のうち,F,D,Hに,このオレンジ色がかった粒がへばりついていました。





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22) 群がっている粒が毒々しい鮮やかなオレンジ色に変化しています。 Fの腹部が真っ黒になっています。 この粒が寄生虫だとすれば食い荒らされたのでしょうか。





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23) オレンジ色の粒を破ってハエのような虫が出てきました。 やはり寄生虫だったのでしょう。とっくりばちの巣を壊したときはには, こんな粒は見当たらなかったので,いもむしFの体内に産みつけられていたんだと思います。





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24) 透明な翅に黒っぽい胴を持つハエのような寄生虫です。 体長は5mm弱ですが,粒がたくさんあったので,何十匹もでてきました。



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