第6回 東書フォトコンテスト 生物・生態部門賞

生物・生態部門賞

東書フォトコンテスト生物・生態部門賞写真
  • 天然ホタテの稚貝
  • 青梅市立青梅第五小学校 原澤宏
  • 撮影年月日 2013年8月7日
  • 撮影場所 函館市

応募者解説

真昆布についているのは,天然ホタテの稚貝である。大きくて5ミリ位。口をあけて懸命に呼吸している。
 ホタテは受精後浮遊幼生を経て,昆布などに付着する。しばらくしてある大きさに成長すると海底に落下する。 海底に落下すると,そこには天敵のヒトデなどにおおかた捕食されて成貝になるものは少ない。 (養殖では稚貝が育つよう工夫されている)
 ホタテはよく食されている,その貝殻を見る機会も多い。でも,稚貝を見る機会は皆無だろう。まして天然ものは貴重かと思われる。
 一枚の写真からいろいろ想像させ,興味関心がわくように指導したい。 多くを調べる中で自然界に生きる厳しさ,命の尊さ,食の大切さなど理解できるものと思われる。

講評

私たちが,いつも見かけるホタテガイは,生きてはいても,水の中で生活している本来の姿を示していません。この写真は水の中でのホタテガイの生態を,とてもよく表しています。また,集団全体を写すことにより,生物には,色や形などの性質が異なる「変異」があるということを示しており,優れた生態写真になっています。

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