応募者解説

　２０１６年４月１４日の前震と１６日の本震からなる熊本地震により熊本城は壊 滅的な被害を受けた。地震後間もない熊本城の様子を写真に記録した。

01『熊本城全景』では写真の左下に「奇跡の一本石垣」で有名な飯田丸五階櫓が見 える。拡大すると本丸御殿や櫓の白壁にひびが多数入っているのがわかる。

02 『熊本城天守閣と宇土櫓』では，天守閣の被害が大きい。中央の重要文化財の宇 土櫓は被害が少ないように見えるが壁の亀裂などが見られ修復が必要である。

03 『熊本城戍亥櫓』は飯田丸五階櫓と同様に戍亥櫓も不安定な足場でかろうじて崩 れずに立っている。石垣は崩落がひどく内部の小石までもが露出している。

04 『熊本城奉行丸』も石垣の崩落がひどく今後の修復に時間がかかると思われる。 熊本城の石垣は「武者返し」と呼ばれる独特の反りがきつい構造をした文化財で ある。これは地震にも強かったが，修復の必要な個所も多く，石の一個一個を元通 りに積み上げ，２０年近い時間が修復に必要であるといわれる。


【撮影について】

　パノラマ写真だけでなく，今回のすべての写真は細部を拡大しても見られるよう に，複数の写真をPhotoshopを使ってつなぎ合わせて，高画素数の写真を作製した。 特に天守閣の瓦を拡大してみて下さい。
カメラ・・・Nikon D800 レンズ・・・Nikkon 28〜300mm Tamron 150〜600mm