第12回 地学部門賞:地表に現れた断層(熊本地震)
地学部門賞

地表に現れた断層(熊本地震)
注)写真を2回,クリックすると別画面で拡大します。

  • 地表に現れた断層(熊本地震)
  • 一般応募 甲斐琢二
  • 撮影年月日 2016年5月30日
  • 撮影場所 熊本県 上益城郡 益城町

応募者解説

 2016年4月16日午前1時25分,熊本地震の本震が布田川断層帯により引 き起こされ,甚大な被害を残した。熊本市から阿蘇にかけての広範囲な地域で多く の地割れやむき出しの断層を目にすることができた。中でも益城町堂園の畑に現れ た布田川断層は,長さ180mという大変規模の大きなもので,畑が最大で2m以 上も横にずれており,『右ずれ断層』だとはっきりわかるものであった。この益城 町堂園の布田川断層帯は2017年11月に国の天然記念物に指定された。
 私はこの断層を初めてみた時,写真に記録しようと思ったが,あまりにも断層が大 きすぎて手持ちの16mmの広角レンズでは全貌を捉えることはできなかった。そこ で私はカメラを少しずつずらしながらシャッターを押し,断層を7枚の写真に分割 して撮影した。


【撮影について】

 7枚に分割して撮影された布田川断層の写真は,Photoshop を使ってつなぎ合わ せられた。すると画角180度以上になるパノラマ写真ができた。魚眼レンズのよ うな歪みを感じさせない写真ができた。
 カメラ・・・Nikon D800 レンズ・・・Nikkor 28〜300mm

講評

  見た瞬間は普通のパノラマ写真かと思いましたが,7枚の写真を上手に合成したものでした。そのため,迫力が出て,全体の様子がよく伝わってきます。  熊本地震からひと月あまりたったころの断層の様子を捉えています。撮影は5月ですので,これは麦畑でしょうか。麦の列がずれていて断層の動きがよくわかります。
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