第11回 理科部門 奨励賞:組み写真『台風接近』
理科部門 奨励賞

組み写真『台風接近』
@午前5時20分

組み写真『台風接近』
A午前5時47分

組み写真『台風接近』
B午前6時21分

組み写真『台風接近』
C午前6時52分

  • 組み写真『台風接近』
  • 甲府市教育委員会 入蔵靖彦
  • 撮影年月日 2018年8月23日
  • 撮影場所 山梨県 甲府市

応募者解説

@午前5時20分:

 台風21号が四国沖に接近した8月23日の早朝に富士山に発生した雲の移り変わりを捉えたものです。
 富士山に傘雲や吊るし雲が発生するのは,日本海にある低気圧や寒冷前線に向かって南西からの暖湿気流が流入する時がほとんどであり,吊るし雲は富士山の北東方向に位置する山中湖上空付近に多く発生する。しかし,今回発生した吊るし雲は,四国沖にある台風21号により富士山付近に流れ込む風が南東から吹いてきたため,富士山の北西方向の上空に発生した。そのため,その雲は甲府から見るとまるで富士山の真上に見える。雲の形から風の流れはかなり複雑であると思われる。この吊るし雲以外に空には雲はなく,日の出前に赤く染まった姿には恐怖すら感じられる。

A午前5時47分:

 @の時よりも雲は大きくなり,形が変形している。

B午前6時21分:

 富士山付近に流れ込んでいる風は,さらに湿度を増し富士山にまとわりつく雲と笠雲が発生した。また,吊るし雲の形は変形しレンズ状になる。

C午前6時52分:

 富士山にまとわりついた雲は量を増すとともにつるし雲も大きく変化した。次第に下層雲(層積雲)が南方から北上して富士山に迫っている。
 その後は下層雲(層積雲)に覆われ富士山が見えなくなる。

【撮影について】

 時刻の経過と共に変化していく様子を撮影。
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