第11回 理科部門 奨励賞:渡り間近のアサギマダラ(雌にはマーキングも)
理科部門 奨励賞

渡り間近のアサギマダラ(雌にはマーキングも)
  • 渡り間近のアサギマダラ(雌にはマーキングも)
  • 一般応募 内田典子
  • 撮影年月日 2011年11月8日
  • 撮影場所 高知県立牧野植物園

応募者解説

 以前,3日連続で牧野植物園に行ったことがあります。その初日に,アサギマダラがフジバカマの花のところでたくさん舞っているに遭遇しました。周囲をざっと数えても20匹以上はいたと思います。アサギマダラは渡りをする蝶として有名ですが,渡り出発地の室戸岬へ移動するまでの最後の集結地ともいえる場所で,こういう群舞の情景を目の当たりにした事はとても感動的でした。でも,この写真を撮った時にはまだ雌雄の区別も知らず,ましてやマーキングにも気が付いていませんでしたので,帰宅後にパソコンで写真の整理をしていて初めてそれに気が付いた時にはもうビックリでした。その後,知りあいから,撮れていたのは雌雄であった事を教わり,更にビックリ。後日,このマーキングを詳しく調べて頂くと,どうも高知県香美市秋葉山で放たれたらしいことが分かりました。写真の時はまださほどの移動距離では無かったですが,この子たちが,無事に台湾に飛んで行けた事を祈るばかりでした。初めて訪れた敬愛する牧野富太郎先生の牧野 植物園で,ラッキーが重なってこのような記念の写真が撮れていた事に,吾ながら大きな感動を覚えたのでした。この一件以来,高尾山や御岳山などでキジョランの葉に丸い穴が開いているのを見つけると,葉を裏返しにして,小さな幼虫がいるのではないかと探すようになりましたが,まだ自力では見つけたことが無いのが残念です。
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