第10回 理科部門 奨励賞:イエローストーンの野生動物
理科部門 奨励賞

イエローストーンの野生動物.1
イエローストーンの野生動物.2
イエローストーンの野生動物.3
イエローストーンの野生動物.4
イエローストーンの野生動物.5
  • イエローストーンの野生動物
  • 一般応募 岩崎治弘
  • 撮影年月日 2017年8月17-19日
  • 撮影場所 アメリカ合衆国 ワイオミング州

応募者解説

 1872年世界で初めて国立公園に指定されたイエローストーンは鹿児島県に匹敵する8991km2の面積を誇る。間欠泉や色とりどりの温泉,深い峡谷と滝など,多くの観光スポットがあるが,豊かな生態系とそこに住む野生動物も見逃すことはできない。

 1 ビッグホーンシープ 偶蹄目ウシ科ヒツジ属 北米の山岳地帯に住み,雄は体重200kgを越すこともある。肉食獣を避け,断崖に暮らすことが多い。

 2 エルク(アメリカアカシカ) 偶蹄目シカ科シカ属 シカの中ではヘラジカに次いで大きく,雄は体重300kgを越える。オオカミが絶滅したイエローストーンで急増し,食害で生態系を破壊するため,1995年カナダからオオカミが導入された。現在は100頭ほどのオオカミが生息し,生物多様性が回復したと報告されている。

 3 プロングホーン 偶蹄目プロングホーン科プロングホーン属 草原に生息し,体重は40〜60kg,最高時速80kmを越える俊足が武器である。

 4 マーモット 囓歯目リス科マーモット属 北米やヨーロッパの山岳地帯に巣穴掘って集団で生活する。体長40〜50cm,草食性で冬は冬眠する。

 5 アメリカバイソン 偶蹄目ウシ科バイソン属 体重は900kgを超えるが,時速65kmで走る。白人が移入する17世紀以前は北米に6000万頭生息していたと言われ,文字通り草原を埋め尽くしていた。肉や皮革目的だけではなく,牛の放牧や先住民の食料供給の阻止,娯楽などのため乱獲され,19世紀後半には1000頭以下に激減した。その後の保護活動の成果で,現在は20万頭まで回復している。

【撮影について】

 ニコンD750,200〜500mm,F5.6

 超望遠レンズによる野生動物の撮影なので,手ぶれを防ぐためにISOを1600と高めに設定し,シャッタースピードが1/500秒前後になるよう心がけた。野生動物との遭遇のチャンスは少ないので,活発に活動する早朝や日没時には周囲を入念に観察し,迅速にレンズを向けられるようにした。
前のページに戻る

copyright(c) 2018 by TOKYO SHOSEKI CO.,LTD . All rights reserved