第7回 歴史・民俗部門賞
歴史・民俗部門賞

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  • 復活!雨乞いの龍
  • 児童・生徒部門応募(相模原市立相原小学校) 越智 優心
  • 撮影年月日 2014年8月9日
  • 撮影場所 神奈川県 清川村

応募者解説

【1】
 清川村でおこなれている青龍祭は江戸時代から昭和4年まで続いていた雨乞いの行事を昭和61年に復元。 現在は清川村の伝統行事として毎年8月に行われています。
 祭りは小学校の校庭に村の小学生,中学生,祭りの関係者の大人が集まり, 2頭の龍に神主さんが魂を入れる入魂式から始まります。
 パレードしている龍の前に走っていって写真を撮るのが大変でした。 途中で雨が降ってきて,カメラをタオルで何回も拭きました。

【2】
 大昔,清川村を流れる川の渕に大きな雄と雌の龍が済んでいたという伝説があります。 その2頭の龍はお互いが会うために雨を降らせ,川にたくさんの水が流れていましたが, やがて結婚して天に昇っていったそうです。
 江戸時代になり,日本中に日照りが続き稲や穀物が枯れて困った村人が,この伝説を思い出し 2頭の龍を作って川の渕に沈めました。そうすると三日三晩雨が降り続きました。 それから日照りが続く年には龍を作り,雨乞いの行事をすることになりました。 青龍祭の龍は竹と茅で作られていて長さが20mもあります。

【3】
 入魂式が終わると赤いはんてんを着た小学生,青いはんてんを着た中学生,黄色い龍が描かれているはんてんを着た大人が,2頭の龍がパレードに出発する準備を始めます。

【4】
 2頭の龍を引っぱって村中をパレードします。細い道や坂道などがたくさんあるので, 途中で休憩しながら,みんなで力を合わせて祭りを盛り上げます。

【5】
 パレードの途中で雨が降ってきてパレードが終わったときは,たくさんの雨が降っていました。 僕は雨乞いの龍の伝説が本当になったと思いました。

講評

江戸時代から昭和4年まで続いていた雨乞いの行事を復活させた年中行事を撮ったもので,子どもらしいアングルが特徴的である。5枚の写真を連続して見ると,雨乞いの行事の全容が伝わってくる。このような作品を通して,子どもたちの眼が地域の歴史と伝統に向けられていくことが期待される。
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