教育基本法の改正の中で,注目された「生命」「自然」「環境」,学習指導要領が改訂の中で重要とされている「体験」というキーワード。自然を様々な感覚を使って直接体験するネイチャーゲームは,このような新しい教育の方向性に有効な活動です。今こそ,私たちは子どもが自然や周囲の人々と関わって生きていることに気づくための学習を実践する必要があるのではないでしょうか。
 本書は「授業でネイチャーゲームを生かす」ことを念頭に,ネイチャーゲームをはじめて授業に取り入れる先生にとって分かりやすく制作されています。

 

本書の内容

 本書は,4つの構成になっています。
 1章では,今議論されている新しい教育の方向性とその中でのネイチャーゲームの位置づけについて解説しています。生きる力から人間力という新たな教育の目標に変わっていくなかで,ネイチャーゲームなどの体験を重視した環境教育は,「体験」を通して自ら学び考える力を育成するため,新しい教育の方向性を実現していく上で,非常に多くのヒントを与えてくれます。」(本文p10から)
 2章では,ネイチャーゲームについてその理念や授業に取り入れる際のポイントについて解説しています。例えば,ネイチャーゲームは自然への気づきを目的としていますが,その効果は単に学習内容の理解を補助するだけではないことが本書の次の記述からも見えてきます。「子どもたちは成長の過程で,幾度も自分自身を見つめ考えなければなりません。そのために自分の心で気づいた数多くの経験が必要なのです。“自然への気づき”や“自然との一体感”は,将来自然とともに生きる大人を育てることにつながっていきます」(本文p20から)
 3章は,授業に役に立つネイチャーゲームが掲載されています。イラストを交えて活動の概要が紹介されており,すぐに授業に取り入れられるように詳しく解説しています。
 4章では,実際に授業で実践されたネイチャーゲームの事例が紹介されています。ネイチャーゲームを既存の教科や単元の中でどのように生かしていけるかが,具体的に分かるようになっていることが特徴です。

●目次

第1章 新しい教育の方向性とネイチャーゲーム
  1. 新しい教育の方向
  2. 体験型環境教育とは
第2章 体験型環境教育としてのネイチャーゲーム
  1. ネイチャーゲームとは
  2. 教科等でネイチャーゲームを生かす指導のポイント
    参考資料 単元で生かせるネイチャーゲーム一覧
  3. ネイチャーゲームを活用した授業のポイント
  4. ネイチャーゲームで子どもが変わる
第3章 ネイチャーゲームアクティビティ
動物交差点/ノーズ/ジャンケン落ち葉集め/同じものを見つけよう/フィールドビンゴ
カモフラージュ/ミクロハイク/森の美術館/サウンドマップ/目かくしイモ虫/大地の窓
サイレントウォーク
第4章ネイチャーゲームを取り入れた授業事例
事例1
ネイチャーゲームを活用して説明文を楽しく学ぶ
3年国語:ありの行列
事例2
ネイチャーゲームで秋を楽しむ
1年生活科:すいすいさわやかきもちがいいね
事例3
ミクロな世界へ出かけよう!
2年生活科:生きものだいすき
事例4
学んだことを仲間と楽しくふりかえろう!
3年理科:こん虫を調べよう
事例5
目かくしをして日なたと日かげの違いを感じよう!
3年理科:日なたと日かげをくらべよう
事例6
ネイチャーゲームで四季を感じよう!
3年総合:町たんけんにでかけよう
事例7
夜の森で感じるいきものたちの息づかい
5年特活:野外教室
事例8
いつもの遠足をネイチャーゲームでより楽しく
5・6年特活:遠足
 

本書の特色

 本書の特徴として以下の三つが挙げられます。

  • 特徴その一 ネイチャーゲームが生かせる単元がすぐに分かる
     ネイチャーゲームを具体的にどの教科のどの単元で取り入れられるかを知りたいという声をよく耳にします。本書では,そのような悩みに答えるため具体的な単元とそこで導入できるネイチャーゲームのアクティビティの一覧を表にしています。
     また,ネイチャーゲームはあらゆる教科での導入が可能です。生活科,理科,総合的な学習の時間以外にも,例えば3年生国語の「ありの行列」という説明文をより深く理解するために,足もとの小さな生きものたちを虫メガネで観察する<ミクロハイク>というネイチャーゲームを導入できるのです。
  • 特徴その二 授業に役立つネイチャーゲームの手順が紹介されている
     130以上もあるネイチャーゲームの中から,授業で役に立つネイチャーゲームをピックアップし,アクティビティの実践に必要なポイントを紹介しています。さらに,そのアクティビティがどの単元で導入できるのかが一覧になった表など,役に立つ情報が掲載されています。
  • 特徴その三 授業でのネイチャーゲームの実践事例
     4章で紹介される実践事例では,単元のどの部分でネイチャーゲームが導入されたのかが一目で分かるように,単元の構成が表になっています。また,具体的な授業でのネイチャーゲームの実践については,さらに細かな実践報告がされており,ネイチャーゲームをはじめて授業に導入する先生にも分かりやすい内容となっております。
 

教員向けのネイチャーゲームの講座・研修のお知らせ

 ネイチャーゲームを授業に取りいれるための教員研修の開催を予定しています。また,ネイチャーゲームの研修を行いたい教育委員会,研究会,学校からの依頼にもお応えします。下記までお気軽にお問合せください。

お問い合せ先
 社団法人 日本ネイチャーゲーム協会 庄野
 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-20-13 花園公園ビル1F
 TEL:03-5363-6010 FAX:03-5363-6013
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小学校の授業で生きるネイチャーゲーム スタート編 (単行本)