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障害者の芸術活動支援=作品発掘、指導人材を育成―文化庁、厚生労働省

2013年9月26日
 文化庁と厚生労働省は2014年度から、障害者による芸術活動を本格的に支援する。美術館に展示される機会が少ない芸術作品の調査、発掘と、福祉施設で障害者の芸術活動を指導する人材育成が柱。両省庁は14年度予算概算要求に関連経費を計上した。
 障害者が制作した絵画や工芸作品は、海外で「アール・ブリュット(生の芸術)」などと呼ばれ、高く評価される一方、芸術的価値が理解されないまま福祉施設などに放置されることもあるという。また、多くの美術館は展示スペースに余裕がなく、新たに障害者の作品を飾るのは厳しいのが現状だ。
 そのため、文化庁と厚労省は6月に有識者による検討委員会を合同で設置して振興策を検討。検討委は「障害者の作品には既存の価値観にとらわれない芸術性がある」として、作品の発掘、展示を進めるべきだと指摘した。
 文化庁は、障害者の芸術に理解がある美術館に助成し、学芸員らに福祉施設にある芸術的な価値が高い作品の保管状況を調査してもらう。調査結果を踏まえて、美術館は障害者の作品を集め、企画展を開催する。
 また、美大生ら若手芸術家を福祉施設にインターンシップとして派遣し、障害者に実技指導をしてもらう。文化庁は、若手芸術家が指導を通じて新たな表現技法などを学び取り、成長することも期待している。
 厚労省は、福祉施設で芸術活動を指導している職員向けに相談窓口を設置し研修を行う予定。芸術に関する知識や障害者への効果的な指導方法、著作権の保護などについてアドバイスする。全国8カ所の施設で事業を実施するため、概算要求に2億6000万円を計上した。

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